超ISO企業研究会

これまでの活動

Home *TQM9000への発展表
  7.5.4 顧客の所有物
ISO9001:2000からTQMへの発展表     は、プラスの項目です
ISO9001:2000 TQM発展へのファースト・ステップ
7.5.4顧客の所有物



■  顧客の所有物に注意を払う
組織の管理下にある間
組織がそれを使用している間
顧客の所有物を識別,検証及び保護・防護を実施する
顧客に報告し,記録を維持する
顧客の所有物を紛失,損傷した場合
使用には適さないとわかった場合
顧客の所有物には知的所有権も含まれる
7.5.4顧客の所有物
 
ポイント 20.  顧客の所有物管理のポイントへ

(1)  顧客所有物への注意
組織の管理下にある間,又はそれを使用している間は,顧客の所有物に注意を払う。
顧客の所有物の価値を保護するために,顧客の所有物に関係する責任を明確にする。
(2) 顧客の所有物の識別,検証及び保護・防護
提供された顧客の所有物の識別,検証,保護・防護を実施するための具体的な手順(業務フロー等)を確立し,維持する。
(3) 顧客の所有物の紛失,損傷
顧客の所有物を紛失,損傷した場合,顧客に報告し,記録を維持するための具体的手順(様式を含む)を確立し,維持する。
(4) 顧客の所有物の例
支給原料
補修・保全・品質アップのための支給品
直接支給された包装材
保管のようなサービス業務で取り扱う顧客から提供された資材
運搬のように,顧客の代理によって供給されるサービス
仕様書・設計図・顧客の社内情報を含む顧客の知的所有権
(5) QCDへの適用
必要に応じて,Qだけでなく,C(コスト),D(量,納期)に関連する顧客所有物を明確にし,管理する。
7.5.5製品の保存

■  製品を適合した状態のまま保存する
内部処理から指定納入先への引き渡しまでの間
保存には,識別,取扱い,包装,保管及び保護を含める
保存は,製品を構成する要素にも適用する
内部処理とは,組織が運営管理している製品実現のプロセスにおける活動をいう
7.5.5製品の保存

(1)  製品の保存
製品の組織内部における処理から最終引渡しまでの間,損傷,劣化又は誤用を防ぐために,製品の識別,取扱い,包装,保管,保存,保護及び引渡しに関するプロセスを定めて実施し,維持する。
購入材料を保護するための効果的で効率的なプロセスを定め,実施する際に,供給者及びパートナを参画させる。
(2) 識別,取扱い,包装,保管,保護
識  別: 7.5.3を参照。
取扱い: 損傷,劣化を防ぐ方法を規定し,維持する。
取扱い: 包装:包装・梱包・表示の工程が明確にする。
保  管: 保管場所の明確化,搬入・搬出の手順化,定期的な劣化の評価,保管環境の管理,区分けの方法を規定し,維持する。
保  護: 引き渡しまでの品質保護の方法を規定し,維持する。
(3)  ライフサイクル全体にわたる製品の維持
製品の損傷,劣化又は誤用を予防するために,製品のライフサイクル全体にわたって,製品を維持するのに必要な資源を明確にする。
製品が,ライフサイクル全体にわたって,意図した使用ができる状態を持続するために必要な資源及び方法について参画している利害関係者に情報を伝える。
供給者に,社内基準書の遵守を推奨し,定期的に実際の作業を確認する。
(4)  QCDへの適用
必要に応じ,Qだけでなく,C(コスト),D(量,納期)のバランスを考慮した仕組みの確立に取り組む。
保管コストの意識を向上し,保管コストを十分考慮する。
保管場所での先入れ・先出しを励行する。