顧客からの注文に対して、受託してもよいかどうかを判断するために、契約する以前に社内で充分に検討しておく必要があります。レビューのポイントは下記の1)、2)の通りです。
1)企業内・関連部門の確認
顧客要求に対して、注文を受ける部門だけでなく企業内の関係する全ての部門が、顧客の要求する内容を充分に理解することが大切です。
顧客からの要求事項を洩れなく確認する方法として、仕様確認の手順書を作成しておくことが効果的です。一般的には「新製品開発体系図」の中に確認過程を記載しておきます。
(体系図に記載する内容)
[1]仕様確認の全ての業務を洗い出します
[2]担当部門を特定します
[3]業務と担当部門を関連付けて図式化します(体系図化)
[4]会議体、帳票類、基準類、法令・規則を対応させる
[5]体系図に沿って業務をすすめ、不都合があれば修正を加えます
2)顧客の注文に答える能力の確認
顧客からの注文に対して、企業の持っている資源(技術力、設備、人員、資金、など)を使って、注文に応じる能力があるかどうかを確認します。安請け合いをして顧客注文に答えられない場合には、顧客の迷惑は元より、企業にとっても大きな損失にもなりかねません。
能力確認の手法として、BMO法(Bruce Merrifild & Ohe)が提案されています。
参考:(BMO法)
企業が注文を受けてもよいか否かを適社度という尺度で判断します。
*資金力 *マーケット力 *製造力
*技術力 *原材料入手力 *マネジメント支援力
の6項目から成っています
顧客要求事項の確認により変更が生じた場合には、変更部分を文書化します。
また、顧客との間で、お互いに理解ができない部分に関しては、事前に協議を重ね、お互いに疑義のない状態で契約します。