超ISO企業研究会

これまでの活動

Home *TQM9000発展への解説ポイント
  10.情報技術活用のポイント
発展表  情報技術へ
(1)情報システムの目的と機能
情報システムは、一般事務職や管理者において、定常業務の効率化、省力化、コスト削減、品質改善を目的として導入されている企業が多くなってきています。

これら情報システムを、全社のイントラネットとして再構築又は新規に構築し、これまでに蓄積した情報を全社で共有することが情報技術活用の有効な手段となります。

これには、パソコンの高速化、高機能化、大容量化、価格の低下に伴って、導入がしやすい環境になっています。 また、顧客のSCM(サプライチェーンマネジメント)導入に伴った電子メールやインターネットの導入要求が発生し、対応せざるを得ない環境になっています。

全社にイントラネットがない状況では、情報が、上位の役職者から下位の役職者に順次書類や帳票で伝達され、幾つかの階層を通じて職員に伝達されていました。 これには情報の伝達に時間がかかりすぎます。

全社のイントラネットを用いると、社内ホームページに情報を掲載する、電子メールで直接複数の人たちに情報を送る、双方向のコミュニケーションが行えるなどの手段の利用が可能になり、情報伝達のスピードアップがなされます。

更に、グループウエアを導入することにより、「電子メール」、「電子掲示板」、「文書管理」、「ワークフロー」などの機能が使えるようになります。 電子掲示板では、社員のスケジュール管理、電子会議室、目標進捗表などの情報交換が可能になります。 文書管理では、従来の紙媒体での管理から、電子媒体での管理に移り、最新版管理、配布管理の廃止、キーワードでの検索、更新のスピードアップなどの機能の利用が可能になります。 ワークフローでは、従来の紙媒体での業務の流れを電子化することで、社内伝票を直接パソコン画面上で入力し、上司に承認を依頼することが可能となり、定型業務のスピードアップがなされます。

(2)情報システムの構築
情報システムの構築には、経営者のリーダシップが必要です。 経営者は情報システム導入の目的の明確化と基本方針を決定します。 次に導入プロジェクトを発足させ、導入計画を策定させます。 以下に導入手順を示しますが、最初から無理な導入計画は避け段階的かつ計画的に進めるのがいいでしょう。

[1] イントラネットを構築(サーバを導入し、パソコンを社内LANでつなぐ)
[2] 電子メールを導入。(情報の伝達、文書の制定・変更の通知、業務の指示、業務の報告)
[3] 社内ホームページを開設。(品質方針、全社品質目標、部門目標、品質マニュアル、全社標準である規定類・帳票類、協力会社一覧表、内部コミュニケーション予定表、会議出席者対応表、責任権限表、管理責任者任命書、マネジメントレビュー結果、内部監査報告書などの社内ホームページ掲載)
[4] インターネットに接続(外部情報の取得、顧客との双方向の情報伝達)
[5] グループウエアの導入(プロジェクト活動で作成された大量の文書の管理)
[6] ワークフローの活用(品質計画書、教育訓練計画書、内部品質監査計画書、社内伝票、勤怠管理などの電子承認)
[7] 情報の収集、蓄積、検索、活用(ナレッジマネジメントシステム化)